2019年4月6日土曜日

OCP2019

   4Aの谷口七海です。
   念願叶ってカンボジアへ行くことができました。そして、この17日間は、私の人生観を大きく変えるものとなりました。
カンボジアで目の当たりにしたのは、今まで私にとって本や映画の世界だったもの。地雷の警告看板、ダンプサイトで生活をする人々、至る所に見られるポルポト大量虐殺の痕跡。カンボジアという国の歴史というにはまだ浅すぎる悲惨な現状を学びました。

   今回私達は、沢山の場所でドネーションドライブを行いました。自分達でパッキングを行い、直接配給します。初めて村を訪れた時は、衝撃的でした。ヤシの葉で作られた家に住み、ほとんどの方が別のドネーションで貰ったであろう季節外れの長袖やニットを着ていました。この活動の前にいた、シェムリアップという都市でも、十分発展途上国ならではの町並みを感じてはいましたが、段違いの環境に愕然としました。正直、袋一つ分の食料は1家族で食べればすぐに底をついてしまうと思います。しかし、そんなほんの少しの援助がとても重要なのだと身を持って認識しました。今回、私達は寄付する側だったかもしれませんが、その何倍もずっと多くの物を受け取りました。

   そして、ほぼ毎日通った小学校では、教室や食堂のタイル張りなどをするコンストラクションと、子ども達に英語やスポーツを教える授業のお手伝い、日本から準備した化学の授業を行いました。カンボジアの子ども達は、みんなとてもフレンドリーで、名前を呼びながら走って来てくれます。笑顔がすごく素敵で可愛いです。子ども達を落ち着かせたり指示を出すのはとても難しかったですが、毎日会うのがとても楽しみで、癒しの時間でした。コンストラクションでは、セメントづくりやタイルの埋め込み作業など、日本ではなかなか出来ない事を経験しました。炎天下の中の作業は本当に重労働で、少し動いただけで汗だくになります。しかし、作業している最中は俄然やる気が湧いていました。なぜなら、その小学校には去年までに寄付された設備がいくつかあったのですが、どこも綺麗に使われていて、笑顔の子ども達でいっぱいでした。だから、今私達が作っている教室も、あんな風に使ってもらえるのかなと想像すると嬉しくなったからです。

   ダンプサイトでは明石高専チームが1から考えて計画した「サンダル600足」を寄付することが出来ました。ダンプサイトとは、広大な土地にカンボジア中のゴミが集まった場所です。しかし、そこは誰かの家でもあります。ゴミを拾いながら生活をしている子供や家族が大勢いました。頭では理解していたつもりでしたが、行ってみると匂いや沢山のハエに言葉を失いました。そして、何万トンものゴミが放つ異臭は容赦なく彼等にも染み付きます。私は胸が痛くなりました。そんな時、一人の女の子が私に「Thank you. What's your name?」と英語で話し掛けてくれました。どんな環境下でも頑張っている姿に、自分が出来ることを改めて考えさせられました。

   最後に、シンガポールの学生との思い出です。初めは、シンガポール人の速くて若者言葉だらけの英語に苦戦しましたが、1日聞いているとなんとなく理解できるようになり、自分の口から自然と出た時にはびっくりしました。約2週間、毎日一緒にご飯を食べて、お風呂に入り、夜遅くまで遊んだり話しをする。そして時には、カンボジアの抱える問題について、真剣に話しあったりもしました。初日は、どことなく感じた気まずい雰囲気も、最終日は空港で号泣する程の存在になっていました。どちらかが留学生の立場なら、少し違った関係になっていたと思います。しかし、今回私達は一つのチームでした。みんなで支え合い、協力して、全力で笑い全力で泣きました。一生忘れることはありません。こんな素晴らしい時間を経験できるのは、このOCPだからこそです。参加することが出来、本当に良かったです。

   この17日間で感じた思いや経験を、これからの人生に生かしていきたいと思います。そして、この研修でお世話になったすべての方々に、心から感謝申し上げます。

後藤先生、恵美さん、日本チームの皆んな、本当にありがとう。








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